SMITH OASIS

ゲストハウス

大阪府大阪市

2022.6

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SMITH OASIS

大阪府大阪市

用途
ゲストハウス
構造規模
鉄筋コンクリート造 5階建
敷地面積
205.40㎡
延床面積
501.90㎡
設計期間
2019.8~2021.3
設計監理
八木 俊典
施工管理
(株)アーキッシュギャラリー
構造設計
(株)あい設計
撮影
杉野 圭
物件URL

大阪東心斎橋エリアに建つゲストハウスプロジェクトです。かつては鍛冶屋町として栄え、事業主様の先代より鍵・金物を多く取扱う企業の本社ビルを擁していた敷地です。現況、ミナミまで徒歩圏内の好立地に位置しながら大通りより1本入り、繁華街の喧騒から少し離れた場所のため、外国人観光客にも人気の中期滞在施設(民泊)が多く存在するエリアとなっています。

「都会のオアシス」をコンセプトとし、ビル群や店舗街に緑や潤いを与える建物としてお客様をもてなしたいという事業主様の強い要望により、通常であれば容積消化により高層化が可能であった敷地に対して、敢えて道路より大きくセットバックした空地に庭園や水庭を配し、建物規模もRC造5層に抑えたボリュームとしました。

ゲストハウス運営は、事業主様が1人1人丁寧に対応を行えるよう室数を4室に限定し、無理なく維持管理を行えるようにしながらも、各室は約40㎡~140㎡のメゾネット型までゆったりとした客室面積を確保し、それぞれが違うテーマ・プランで多種多様な宿泊モデルに対応可能な構成としています。

外観は表情のある黒い左官を基調としながら、温かみのある木箱が浮かび上がる構成とし、大きく張り出したバルコニーは日射をコントロールすると共に立体感のあるファサードを形成し、各戸の屋外リビングとしてもゆったり過ごせる広さとしています。先端部分には花壇を設け、街並みに緑豊かな表情を与えました。

内観は海外からの宿泊者にも日本の文化・美意識を感じてもらえるよう照度を落とした空間とし、日本古来の伝統色の左官を施しました。行燈・格子・障子等の陰影のある表情が移ろいゆく時間をより鮮明に写すようにしています。旧建物から多くの建材・備品等を取外し、内部の装飾や建具等に転用することで新たな役割を与え、歴史を継承し新たな文化を育む建物となる事を目指しました。